*NLEの詳しい仕様 [#se575de9]

NLEとは''Numerical Limit Exceed''の略. 日本語にすると, 「数値の制限を超えました」というところでしょうか. ~
数値の制限とは, ルール説明において

> 絶対値が255を超える数値を扱うことは出来ません。

として説明されている部分です. ~
どのようなコードが, どのようなタイミングでNLE判定を食うかについて, 詳しく調べてみました. ~
なお, Herbert EditorはNLE判定までは本家と同じ実装がされていないようで, 今回の調査ではHOJ本家を用いています. 

**256以上の数値が呼び出された瞬間 [#l12ab0fd]

NLEの基本は, 256以上の数値が呼び出されることです. 

 a(T):sa(T+T)
 a(1)
とすると, a(128+128)が呼び出された時点でNLEします. 

 b(T):sb(256-T-T)
 b(1)

とすると, 

> b(1) = sb(254) = ssb(-252) = ss

となりそうですが, b(256-T-T)というコードをプログラム側で解釈する瞬間に, ~
まず「256」「T」「T」という数値を読み取るために?NLEになります. なお, 同じようでも~

 c(T):sc(255+1-T-T)
 c(1)

 d(T):sd(256)
 sss

などのコードはNLEにならずに実行できます. 前者は, 「255」「1」「T」「T」を認識し, ~
一気に「255+1-T-T」を計算し, その数値に対してNLE判定を行っていると考えられます. ~
後者は定義したもの実行しておらず, 定義するだけならNLE判定は起こらないことが分かります. 

**ルールのうそ? [#ef922fbf]
数値の制限として, ルールに

> 絶対値が255を超える数値を扱うことは出来ません。

という記述があることは既に述べた通りです. しかし, 

 a(T):sa(1-T-T)
 a(255)

というコードはNLEせずに実行できるようです. ~
どうやら, 関数の引数が負になった場合, 「0以下のときの処理」がNLE処理よりも
優先されるようですね. 

**優先順位は左から [#y75732d3]

数値が256以上になるにもかかわらず, NLE判定をくぐり抜けることがあります. ~
 a(A,B):sa(A-1,B+1)
 a(1,255)
これを実行すると, a(0,256)と256の数値が現れますが, NLEにはならず実行されます. ~
「0以下の数値なので何もしない」という処理がNLEよりも優先して働いていますね. 

同じようでも
 a(A,B):sa(A+1,B-1)
 a(255,1)
とすると, 今回はa(256,0)と0以下の数値が現れるにもかかわらずNLE判定を食らいます. 

どうやら, 「0以下ならその関数は無視する」「256以上ならNLE」という処理を~
''左側の引数から順番に''している影響だと思われます. ~
非常に些細な差ですが, この差が運命を分けたコードもあるようなので, ~
一応知っておくにこしたことはないでしょう. 

**謎の一歩 [#e557a7d6]
最後に不思議な現象を紹介しておきましょう.
 a(T):ssa(T+1)ssss
 a(255)
このコード, ss動いた直後にNLE判定で停止..するかと思いきや, ''なぜか3歩進んで止まります. ''~
 a(T):ssa(T+1)rsss
 a(255)
なら, ssrまで実行されます. どうやら, NLE判定が出ても1歩は動けるみたいです(笑)~
「実行されるけど, 回収してもClearにならないんだろ?」と思いきや, どうやら~
''NLE宣言された次の1歩''でちょうどClearした場合, 正常なスコアと扱われます. ~

ロケ地:[[Problem 0545]]. 
 a(T):a(256)s
 a(1)

 b(T):sb(T+1)
 llsllb(255)b(255)

こんなのがまともな更新に役立つとはあまり思えませんが. 
どうもこの現象はテクニックというよりはバグの1種という気もしますw


以上, あまり役に立たないことばかりでしたが, NLEについてmasの知るところをすべて記したつもりです. ~
ほかに何か面白い現象がありましたら教えてください♪


トップ   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS